2012年8月1日水曜日

上海・・福州路・杏花楼、月餅ダフ屋

梅雨が過ぎ、夜空の月の高さを感じると、
こんな厳しい暑さのなかでも、ふと先の秋を思ってしまったり・・。
今年の中秋節(旧暦8月15日)は9月30日、国慶節は10月1日で、
9月30日~10月7日までの8日間が休日となり、代わりに9月29日(土)は出勤日扱いと、
中国国務院は定めています。
そしてこの時期の社会現象が月餅の贈答です。
中元と歳暮を合わせたような中華の一大習慣で、
「満月に月餅を食べて家庭円満に願いを込める」、というような本来の意味から
より高級品を付け届けることをよしとする社交儀礼の位置づけとなってきています。
利益率が高いと言われることから、得体のしれぬにわか月餅屋によるものが巷に出回り
食品問題を起こしているのも周知の事実。
企業も個人もとにかくやたら贈りあうのですから、
さまざまな「経済活動」が展開されます。
ここにいわゆる「ダフ屋」も登場します。
上海の月餅有名店杏花楼に七月はじめに立ち寄った際、
観光客でも、買いものに来た地元客でもない風貌のおじさんが結構な人数
チケットらしきものを片手にひらひらとさせて、店の前でうろうろと。
・・・これだけで十分、できれば近づきたくない光景です。
最初は午前の肉まん行列のチケットでも持っているのか、と思ったりしましたが、
この時期からすでに月餅で一儲け、「経済活動」のはじまりです。
贈られた月餅チケットをこのダフ屋を介して現金化したり、
別の商品に変えたりする商売が存在するのです。
企業が従業員や取引先に配る、となるとロットも大きく、
さまざまなお金のやりとりが介在します。
最も多くかつ高額なのは官への贈答です。

この日は二階で飲茶をごく軽くいただきました。
実は、日本からの客人が置いて行ってくださった有名旅行雑誌「る○ぶ上海」に
おすすめ飲茶とあったからなのですが、・・油のにおいにむねやけしたようです。
清潔感も・・どうでしょう・・。
ガイドブック情報ではなく自らの足と舌で、ということを再確認し店をあとにしたのですが、
帰り際、例の店をとりまく輩たちが1階ホールで小競り合いをはじめました。
すぐさま店員にまさしくつまみ出されました。
店の外壁にたたきつけられ、数人がかりで殴打するにぶい音、生々しく耳に残ります。
足早に地下鉄駅に急ぎました。
この時期、警察の取り締まりも何度も行われているいろいろな意味での有名店と聞いています。
この上海の有名月餅を・・食す機会がありやなしや、
わざわざ買いはしませんから贈ってくださるようなことがあれば、でしょうかね。
日本人も日頃多くここを利用しますが、なにかとお気を付けくださいね。
普陀区の事件もありました、注意しすぎることはありません。

なお、シャングリラ月餅とハーゲンダッツ月餅はおいしくいただきますので歓迎です。


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